「普通」でいること
昨日後輩と車でお客さんに行きながら日本人の「普通」とジェンダー差について話していました。
語ってはじめて、自分がこんなこと思っていたのかと気づいたので、記録しておこうと思います。
わたしは2年前のこの時期、お付き合いしていた人と別れました。
一年未満ですが「続かないすぉ」の異名を持つわたしにしては、なかなか続いたほうでした。
元彼は
・まぁまぁの学歴
・それなりの企業の営業マン
・イケメン
・まじめで誠実
・古くからの知り合い
・親同士も知り合い
という、ハイスペック男子でした。
別れた時、母に泣かれました。
元彼も母も、しっかり現実的に結婚を意識していたと思います。
ですから別れを告げた時は重い責任を感じて、大変なことをしたんだ、この歳のお付き合いは重いものなんだと反省しました。
でも実は、別れたことはちっとも後悔していません。
本当のことをいうと、お付き合いが続けば続くほど違和感が増し息苦しくなり、結婚ビジョンが遠のいていました。
当時私は(今も同じですが)、海外で仕事がしたいと言っていました。海外赴任の話も現実的になっていた頃でした。
彼とは日本国内の長距離恋愛でした。
話も合うし、気を使わない良い仲でしたが、時々気になったのは、いつから毎日味噌汁作ってくれるのかな とか、赴任から帰ってきたら結婚するか、の発言でした。
なぜ私が毎日味噌汁を作るのか?
赴任から帰ってくると思っているのか?
帰ったとして国内のどこに住むのか?
彼にとっては何気ない一言だったと思います。
でも当時私は、留学かなんかしてて私より1年遅く社会人になった同じ総合職の彼が、なぜわたしを夢の海外から引き戻して地方に済ませようとしているのか、理解ができませんでした。
「夢は追いかけてほしい」とか「仕事は続けてていいと思ってる」とか言ってくれる割に、結婚すればいつかは来てくれると思ってたんだと思います。
私がしわしわのくそばばあになるまで外国で仕事できたらいいなと(出来るかは別として)思っていて、結婚したいなら仕事をやめて外国についてきてくれるのかなぁと思っていたら、「そんな未来のことは良くない?なるようになるって」なのです。
たしかに、お付き合いが決まった当時、私は思っていました。
「この人と付き合えば、結婚できる」
「やっぱり私は普通の人だったんだ!ホッ」
母もたいそう喜びました。
母は昔から、私が普通でないことを嘆いていました。
茶髪が肩甲骨あたりでパーマを揺らし
花柄のシフォンスカートに
ベージュのパンプスをはき
サマンサタバサのバッグを持つ
「普通」の女の子です。
デートではパフェやケーキを食べ、
男性とのお付き合いも順調に長く続き
30手前でゴールインする
「普通」の女の子です。
私も、なぜ自分が普通じゃないのか悩んでいました。どうしても人と違う格好が好きで、どうしてもショートヘアがしっくりきて、どうしても甘いものが苦手で、30手前でゴールインできそうにありません。
○○ちゃんみたいな普通の女の子だったら良かったのにと言われて傷ついたこともあったけど、私は変わってくれませんでした。
結局、普通になれなくて母を泣かせてしまいました。
結局、だめだった。
普通の男の人と別れちゃった。
普通の結婚はできなかった。
でも、普通ってなんですか?
彼らの「普通の結婚」とは、
キャリアウーマンのふりした女が
ある程度仕事に満足して
妊娠して会社を辞めざるを得なくなり
パートや派遣の形で "仕事" は続けながら
毎日味噌汁を作ることみたいです。
そこまでしたいとは思っていないかもしれない。
そういう形じゃない結婚もアリだと思ってるかもしれない。
でも、それが普通だと何となく思ってるんです。
わたしもそう思ってました。
すごく窮屈でした。
元彼の件は、私もわがままで歩み寄りがなかったと思います。
でも私は何も言えずに、なるようになる を信じて家庭に入ることになりそうだったから、スッパリ別れてまずは夢を追いかけようと思っちゃったんです。
「普通」じゃなくていいんじゃないですか。
これが私の普通なんです。
結局、海外赴任の話は流れちゃったけど、海外で仕事ができるように今準備運動をしているところです。
もっと多様性が元々ある所、
「普通」以外も普通な世界へ!
日本はそうならない国だと思うので・・・